福島の原発事故 (P148)

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東日本大震災のデータは警察庁(National Police Agency of Japan)Ichiseki(2013)によるもの。警察庁によれば、2017年12月時点での東日本大震災の死亡者数は1万5894人で、行方不明者数は2546人。Tanigawa et al.(2012)によると、特に病状が重かった61人の後期高齢者は避難中か避難直後に亡くなった。さらにIchisekiによると、高齢者を多く含む約1600人が避難生活中に亡くなった。

訳者による補足: 上記のIchisekiの論文はこちらの警察庁の資料を引用している:「東日本大震災における震災関連死の死者数」(2012年3月31日までに把握できた数)。この資料によると、震災関連死の死者は1632人で、「東日本大震災による負傷の悪化等により亡くなられた方で、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、当該災害弔慰金の支給対象となった方」と定義されている。

放射線被ばくで亡くなった人はいない。世界保健機関は「死亡率の微増はあるかもしれないが、それは非常に少数の人々に限られるだろう」と結論づけた。

訳者による補足: 2018年9月には、原発作業員の死亡者のひとりが「被ばくによる死亡」として労災認定された。ただし、医学的な論文が発表されたわけでもなく、あくまで労災が認定されたということだ。これは厚生省の発表で、日経新聞毎日新聞朝日新聞読売新聞が報じた。

Pew[1]が2012年に行った調査によると、日本人の76%が福島産の食べ物は危険だと答えた。John Shroder著"Hazards, Risks, and Disasters in Society" (2014)には、「福島」という単語自体にまつわる風評被害について書かれている。