現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?
- A20%
- B40%
- C60%
正解はC。低所得国の女子の60%は初等教育を終えることができる。厳密には63.2%だが(2015年のデータ。詳しくはWorld Bank[3]を参照)、誇張を避けるため60%に切り捨てた。
ここでは意図的に「低所得国」を定義していない。第1章で書いたように、「低所得国」という言葉を人々がどのように受け取るかを調べるためだ。
初等教育の修了率、または初等教育最終学年への総進学率は以下のように計算する。まず、初等教育最終学年に新しく進学する子の数を数える(年齢は関係ない。留年生は除く)。この数を、その学年の子の典型的な年齢(およそ11歳)の人口で割ればよい。(訳註: ちなみにこれはユネスコによる定義だ。)
世界銀行(World Bank[2] )によると、2017年に「低所得国」と分類されたのは31カ国。データは米国国際開発庁(USAID-DHS[1])とユニセフ(UNICEF-MICS)による世帯調査を、ユネスコ(UNESCO[3])がまとめたもの。
この質問についてさらに詳しくはこちら。
2017年にこの質問を14カ国1万2000人に行ったところ、正解率は7%だった。
訳者による補足: P40の脚注には、以下のように書かれている:
女子が初等教育を終える割合が35%を切る国は3つしかない。しかし、これらの数字は正確と言うにはほど遠いし、最新のデータでもない。アフガニスタンの15%は1993年、南スーダンの18%は2011年、チャドの30%は2011年のものだ。ソマリア、シリア、リビアには公式の数字がない。
この6カ国では、男女は極めて不平等だ。しかし、世界中の初等教育を受ける年齢の女子のうち、この6カ国に住む女子は2%しかいない(UN-POP[4]:)。ちなみに、この6カ国では、多くの男子も学校に通えていない。